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黒木 良太
日本の結晶学,2; その輝かしい発展, P. 392, 2014/07
創薬標的タンパク質と医薬品候補分子の相互作用を正確に予想するには、まず両者の相互作用様式を精密に解析し、知見を蓄積する必要がある。相互作用様式を具体的に知る効果的な手法の1つはX線構造解析であるが、結合部位にあらかじめ存在する水和構造や無機イオンとの相互作用情報を知るには、X線回折法と水素原子の検出を得意とする中性子回折法を相補的に用いることが効果的である。研究原子炉からの中性子ビームは、タンパク質の立体構造を解析できる唯一のビームラインであったが、近年稼働を開始しエネルギー増強中のJ-PARCでは、産業利用目的の茨城県生命物質解析装置(iBIX)を用いたタンパク質の立体構造解析も報告され始めた。中性子結晶回折法を用いたタンパク質の立体構造解析は、タンパク質が担う生物浮化学反応や分子認識メカニズムの解明に大きな貢献が期待されている。それらを一刻も早く実現するために、われわれはJ-PARCに、研究者の共同利用を目的としたタンパク質構造解析専用のパルス中性子回折装置の建設を目指している。